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インクジェットプリンターのランニングコストのカタログ値が正しいかを検証する

プリンターのカタログなり公式サイトなりを見ると、ランニングコスト(インク代)の目安が書かれている。
しかし、インクジェットプリンターとは、放置していると自動インク捨て機能が働き、さらに手動インク捨て機能である「クリーニング」を頻繁に行う必要がある装置である。このような「印刷以外でインクの減り」がある分がランニングコストのカタログ値には反映されていないのではないか、そのため実際のランニングコストはカタログ値よりだいぶ低いのではないかと疑っているので、その検証を行った。

Canon PIXUS MG7530のランニングコストのカタログ値

検証対象は3年ちょっと使用したCanon PIXUS MG7530。

このページによると、大容量インク使用の場合、L版写真で1枚約15.5円、A4文書で約8.6円らしい。

なお、大容量インク1つあたりの印刷可能枚数は、このページに記されている。

これまでの使用状況

・黒文字主体のA4文書
・文字と画像が混在するA4Webページ
・デジカメ写真主体の写真年賀はがき 約200枚
・L版写真印刷 約200枚
・A4写真印刷 約20枚
・ディスクラベル 約50枚
・手動クリーニング いっぱい
・ノズルチェックパターン いっぱい

写真印刷やディスクラベルは、専用紙やディスクの減り分から実印刷枚数を推測した。

ノズルチェックパターン印刷で確認できる印刷枚数が約2100枚であることから、この数字を信じれば、A4文書とWebページの合計は約1600枚と推測される。

はがきの面積がL版の約1.3倍、A4は約6倍、ディスクはL版とほぼ同じと考え、さきほどのランニングコストのカタログ値を利用してこの間のインク代を計算すると、1600×8.6+(200+50+200×1.3+20×6)×15.5≒23000円
実際のインク代がこれに近い値になれば、カタログ値に嘘はないと考えることにする。

使用したインク

と、ここまで書いておいて言い出しにくいのだが、実は純正インクは1回も買っておらず、初期インクを使い切った後は詰め替えインクのみを使っている。

このインクはインクタンクもついてくるため、「インクタンクを手に入れるために純正インクを買う」ということをしなくていい優れものである。
実は、このインクの存在が、この機種を選んだ大きな理由である。
これまでにこれを3つ購入し、2つを使い切って3つ目に突入したところである。
というわけで実際に支払ったインク代は、約15000円。

だが、この記事ではメーカーが発表しているランニングコストの値が妥当であるかを検討したいので、純正インクを使っていた場合のインク代を算出する。

詰め替えインクの顔料黒が約60mL、他が約30mL、純正品の大容量顔料黒が約20mL、他が約10mLであることから、詰め替えインクを1つ使い切ったところで純正の大容量インクを3つ使い切ったと考えることにすると、現在は純正大容量インクで7つ目を使っている段階に相当するという計算になる。
これを純正インク代に換算すると、約45000円。

結果

印刷枚数とランニングコストのカタログ値から算出 実際に使用した他インクを純正大容量インクに換算
約23000円 約45000円

実際はカタログ値の約2倍程度かかっていた、という結果になった。
この差がついた原因としては、冒頭で指摘した「印刷以外でインクの減り」であると考えている。

余談

なお、なぜこんな検証をしたかというと、顔料黒がうまく印刷できない症状が出たことから、寿命かと判断したからである。
(メーカーは詰め替えインクを使うと寿命が短くなると指摘している。その真偽は定かではないが、インク代が純正と比べて約30000円浮いていることから、この差額で新機種が買えると考えると、むしろ得をしたと思う。)

今回の検証より、「印刷以外でインクの減り」が嫌になったので、OKIのカラーレーザーC332DNWを選択してみた。

これはスタータートナーが約2000枚分ついてくるため、MG7530の本体代+2000枚分のインク代と比較すると、ほぼ同じコスパであると期待している。

そしてC332DNWが届いた後、もういらなくなったMG7530は試しにヘッドを取り出して掃除してみたところ、ちゃっかり復活した。
まだ詰め替えインクも残っていることなので、今年の年賀状はMG7530で印刷する。
…買ってしまった新機種どうしよう

Windows10の特定の端末から、正しいパスワードを入力してもsamba共有フォルダにログインできないようになっていた

気づいたら、Windows10の特定の端末から、Linuxホームサーバのsamba共有フォルダにアクセスしようとすると、パスワード入力を求められ、正しく入力しなおしてもログインできないようになっていた。

ホームサーバのsambaは、windows上のユーザ名・パスワードと、samba上のものが一致するように構成してあり、これまでは特に何も入力せずとも、windowsにログオンしているアカウントでsambaにアクセスできていた。
wWindows10のものを含む他の複数の端末からは正常にアクセス可能だが、アクセスできない端末からは他のユーザーにしてもログインできない、という状況。

最後に正常にログオンできて以降、Windows10の自動アップデートも行われているし、ホームサーバ上でpacman -Syuもしているし、どちらが原因かは不明。

sambaのログを見ると、以下の行が目にとまった。
NEITHER LanMan nor NT password supplied
NTLMv1 passwords NOT PERMITTED

おそらく認証周りで、新しい規格を使わないと通らないようなアップデートがあったのでは、と推測し、smb.confに以下を追記してみたところ、ログオンできるようになった。
client NTLMv2 auth = no

自宅のホームサーバ(NAS)を更新する(5) バックアップの設定

Arch Linuxパソコンを利用して、ファイルサーバ兼DLNAメディアサーバを作成し、既存のNASを置きかえて運用を始めた。その続き。
データのバックアップが自動で行われるように構成していたのだが、その記事は実際にバックアップが機能しているのを確認してから作成しようと思っていたら、大幅に日があいてしまった。

要件

  • 指定したディレクトリ内のファイルを物理的に独立した別HDDにバックアップする。
  • バックアップは週に1回自動で実行される。
  • バックアップは世代管理が行われるが、差分バックアップなどの方法でディスク容量を節約する。

どうやら、rsyncコマンドをsystemdでタイマー実行する、という方法で実現できそうだ。

rsyncコマンド

基本の書式は

rsync [option] SOURCE DEST

optionは、基本的なファイル同期として期待するひととおりの内容が指定できる「-a –delete」と、ログが出力される「-v」と、バックアップ対象外のファイルを指定する「–exclude=’PatternOfNoBackupFiles’」、ハードリンクを使って容量を節約しながら世代管理ができる「–link-dest=/path/to/lastupdate」あたりを知っていれば便利に扱えそうだ。
まとめると、単純にフルバックアップするなら、

rsync -av --delete (--exclude='/path/to/nexclude/files') SOURCE DEST

世代管理を行うなら

rsync -av --delete (--exclude='/path/to/nexclude/files') --link-dest=/path/to/lastupdate SOURCE DEST

となる。

rsyncコマンドを発行するperlスクリプトを作成して管理することにした。
シェルスクリプトでも実現できる機能なのだろうが、perlの方が自分にとって扱いやすい。

#!/usr/bin/perl

my $BackupDest = "/path/to/backupdir";

my($sec,$min,$hour,$mday,$mon,$year,$wday) = localtime(time);
my $newdate = sprintf("%04d_%02d_%02d_%02d_%02d_%02d",$year+1900,$mon+1,$mday,$hour,$min,$sec);

unless(-e "/path/to/lastbackup.txt"){
        open(DATA,">/path/to/lastbackup.txt");
        close(DATA);
}

open(DATA,"+</path/to/lastbackup.txt");
seek(DATA,0,0);
truncate(DATA,0);
print DATA $newdate;
close(DATA);

my $option;
if($lastdate){
        $option = "--link-dest=$BackupDest/$lastdate";
}

`rsync -av --delete $option /path/to/buckupdir1 $BackupDest/$newdate`;
`rsync -av --delete $option --exclude='PatternOfNoBackupFiles' /path/to/buckupdir2 $BackupDest/$newdate`;

systemdでタイマー実行

rsyncコマンドをおさめたスクリプトを実行させる.serviceファイルと、それをタイマーで実行する.timerファイルを作成して、

#systemctl enable [name]

すればよさそうだ。

/etc/systemd/system/[name].service

[Unit]
Description=Backup Data   

[Service]
Type=oneshot
ExecStart=/path/to/backupscript

/etc/systemd/system/[name].timer

[Unit]
Description=Backup Data

[Timer]
OnCalendar=Sat *-*-* 4:00:00
Persistent=false

[Install]
WantedBy=timers.target

自宅のホームサーバ(NAS)を更新する(4) NASとしての設定

自宅のNASを更新するにあたって、パソコンを利用してNASを構成することとし、Arch Linuxのインストールまでが完了した。その続き。

要件

  • SMBでファイル共有を行う。
  • パスワード認証を行う個人用フォルダと、認証を行わない共有フォルダを作成する。
  • 特定のフォルダに入れられたメディアファイルは、DLNAにより家庭内でストリーミング配信される。
  • 一部のフォルダは定期的にバックアップを行う。(この件の設定は次回)

というわけでさっそくデータ用HDDにパーティションを作成し、ext4でフォーマットする。
/etc/fstabに登録して再起動。

sambaをインストールして設定する

# pacman -S samba

設定ファイルのベースが作成されるので、コピー。

# cp /etc/samba/smb.conf.default /etc/samba/smb.conf

設定を記入していく。
各Linuxユーザのホームディレクトリを公開する[homes]は無効にし、個別に設定した。
ここでは省略したが、共有フォルダは用途別に複数作った。
個人フォルダも必要数分作った。

[global]
deadtime = 15
disable netbios = yes
dns proxy = no
hosts allow = 192.168.0. 127. 10.
invalid users = root
load printers = no
guest account = nobody
map to guest = Bad User
max connections = 10
printing = bsd
printcap name = /dev/null
security = user
server string = Home Server
workgroup = CRFNET
unix charset = UTF-8
dos charset = CP932
disable spoolss = yes
create mask = 0755
directory mask = 0755
force create mode = 0755
force directory mode = 0755

#[homes]
#   comment = Home Directories
#   browseable = no
#   writable = yes

[public]
comment = Public Data
path = /path/to/public
browseable = yes
writable = yes
guest ok = yes
only guest = yes
create mode = 0777
directory mode = 0777

[ユーザ名]
path = /path/to/user
browseable = yes
writable = yes
valid users = [ユーザ名]

認証に使用するIDとパスワードは、Linuxユーザとして作成し、以下のコマンドでsambaに登録する。

# pdbedit -a -u [ユーザ名]

設定できたら、有効化。

# systemctl enable smbd
# systemctl enable nmbd

ReadyMedia(MiniDLNA)をインストールして設定する

ここではトランスコードにも対応した版をAURからインストールした。

$ yaourt -S readymedia-transcode-git

設定は /ect/minidlna.confを編集する。
ここではmedia_dirのみ修正した。
設定したら有効化。

systemctl enable minidlna

比較のためMediaTombもインストールして設定してみた

$ yaoult -S mediatomb

インストールできたら、いったん起動すると設定ファイルが生成される。

# systemctl start mediatomb
# systemctl stop mediatomb

設定ファィルは/var/lib/mediatomb/.mediatomb/config.xml

設定したら有効化。

# systemctl enable mediatomb

ブラウザで

http://[サーバのIP]:50500/

にアクセスすると、共有するファイルを選択する画面がでた。

 

 

 

 

 

自宅のホームサーバ(NAS)を更新する(3) ArchLinuxのインストール

自宅のNASを更新するにあたって、今回はパソコンを利用してNASを構成することとし、そのための機械が組み上がった。

OSの選定

順当に考えれば、以前使ったことのあるCentOSの最新版である7系になるが、なんだか魅力的に感じなかった。
世間で簡単LInuxとして人気のUbuntuは、なんか負けた気がするから嫌。

ここは一般にサーバ向きといわれないArch Linuxを攻めてみる。
サーバに不向きといわれる理由は、長期サポートが無いこと、サーバ向け構成で一発インストールするオプションが無いこと、頻繁にアップデートされることによりときどき設定の変更に迫られること、常に最新版をインストールするしかないためインストールする時期が違えば設定内容が変わってくること、といったところであろう。
だが、最小インストールから一つずつ自分で追加していくというスタイルは、隅々まで構成を把握したいとか、必要ないものは入れたくないとか、そういうことが可能になり、これはこれでサーバとして利用する際の利点にもなると思う。

とにかく起動できるようになるまで

公式の解説通り複数のインストール方法があるが、ここではすでに稼働しているArch Linuxのシステムがあるので、インストールメディアを作成せず、この環境を利用してインストールを行う。

まずは、既存の環境に新規インストール用スクリプトをインストール。

# pacman -S arch-install-scripts

パーティションの作成

まず、既存のシステムに新しいSSDを接続し、cgdiskなどでパーティションを作成する。
ここでは、GPTディスクでUEFIブートすることとし、sdb1として/bootに1GB(パーティションタイプをef00としてEFI System Partationに指定)、sdb2として/に50GB割り振った。
swapについては後でswapfileを作成することにし、パーティションにはしなかった。
将来SSDを他のことに使うかもしれないので、領域を半分残した。
cgdiskが勝手に先頭に約1MBの領域を残したが、これはGRUB2でBIOSブートする際のためのもの。つぶしてもよかったが、ここでは残しておいた。

作成したパーティションをフォーマットしてマウントする

# mkfs.ext4 /dev/sdb2
# mkfs.vfat -F32 /dev/sdb1
# mount /dev/sdb2 /mnt
# mkdir -p /mnt/boot
# mount /dev/sdb1 /mnt/boot

ベースシステムのインストール

 # pacstrap -i /mnt base base-devel

fstabの作成

# genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

新しいシステムにchroot

# arch-chroot /mnt /bin/bash

ロケールの設定

ここではシステム全体を英語に設定。
後で作業を行うユーザを作成し、そのユーザのみ日本語にする。

nanoなどを用いて、/etc/locale.genの2カ所をコメント解除。

#en_SG ISO-8859-1
en_US.UTF-8 UTF-8
#en_US ISO-8859-1
...
#ja_JP.EUC-JP EUC-JP
ja_JP.UTF-8 UTF-8
#ka_GE.UTF-8 UTF-8

完了したら、

# locale-gen

/etc/locale.confを作成して、内容を記入。

LANG=en_US.UTF-8

同様に/etc/vconsole.confを作成して、内容を記入。

KEYMAP=jp106
FONT=lat9w-16

最後に、

# export LANG=en_US.UTF-8
# ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

また、この機械はLinuxしか使わない予定なので、ハードウェア時計をUTCにしてしまう。

# hwclock --systohc --utc

ホスト名を指定

好きな名前をホスト名として考え、/etc/hostnameを作成して記入。
/etc/hostsのlocalhostの後ろ(2カ所)にも記入。

とりあえずのネットワーク設定

ネットワークはいったんDHCPで設定するが、GUI環境にしてから固定IPに修正する。

まず

# ip link

を実行し、その結果から使用したいネットワークカードのデバイス名を確認。 ここではenp1s0であった。 この値を用いて、

# systemctl enable dhcpcd@enp1s0.service

rootパスワードを設定

passwd

ブートローダーのインストール

ここではsystemd-bootなどという名前に変わったgummibootを利用する。
とにかくシンプルなUEFIブートができるのが特徴。

# pacman -S dosfstools
# bootctl --path=/boot install

この段階で”Linux Boot Manager”という名前でUEFIに登録される。
しかし設定はまだ終わっていない。

blkidなどで/パーティションのPARTUUIDを確認した後、/boot/loader/entries/arch.confを作成して内容を記入。

title   Arch Linux
linux   /vmlinuz-linux
initrd  /initramfs-linux.img
options root=PARTUUID=[確認したPARTUUID] rw

また、/boot/loader/loader.confを編集

timeout 5
default arch

後はchrootを抜けて

# exit

再起動

正しく設定できていれば、UEFIのブートエントリに”Linux Boot Manager”が追加されており、それを選択するとCUIの画面が表示されるところまで行くはず。

先ほど作成したパスワードでrootでログインし、管理権限のある一般ユーザを作成しておく。

# useradd -m -G wheel -s /bin/bash [ユーザ名]
# passwd [ユーザ名]

とにかくGUIに(GDM+Cinnamon)

サーバなんだからCUIだけで充分だしその方が動作が速いという考えもあるが、おそらく目的よりもかなり高いスペックがあるはずなので、その余裕分を楽をすることにあてる。
どうせなら、Linuxデスクトップの実機を1台確保したといえる程度を目指す。

とにかく関連ソフトをインストールしまくる。
この段階でGUI用のターミナルエミュレータを入れておかないと後で面倒なことになる。
ここではSakuraを選択。

# pacman -S xf86-video-ati
# pacman -S gdm
# pacman -S cinnamon
# pacman -S sakura

これでそろったはずなので、GUIを動かしてみる。

# systemctl start gdm

無事に画面がでたら、先ほど作成した一般ユーザでログインしてみる。
デスクトップ環境を選ぶことができるので、cinnamonを選択。

問題なければ再起動。

最後のCUIで、GUIが自動起動するように設定。

# systemctl enable gdm

今後、起動すればすぐにGUIとご対面できるようになる。一安心。

この先の作業はGUI環境からターミナルエミュレータを起動して行う。

日本語化

まずは日本語のフォントをインストールする。

# pacman -S ttf-sazanami
# pacman -S otf-ipafont

~/.xprofileを作成し、内容を記入。

export LANG=ja_JP.UTF-8

これで再起動すると日本語表示になる。
かなり安心。

次に日本語入力ができるようにする。
ここではfcitx+mozcとした。
mozcはGoogle日本語入力のLInux版であり、かなりWindowsに近い感覚で入力できる。

# pacman -S fcitx-mozc
# pacman -S fcitx-configtool

fcitxを起動するための設定を~/.xprofileに追記。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

再起動で日本語入力が可能に。

その他よく使うソフトをインストール

firefoxの日本語版。
インストール直後はCinnamonのメニューに出なくて焦るが、再起動したらでる。

# pacman -S firefox-i18n-ja

テキストエディタ

# pacman -S leafpad

OwnCloudのクライアント。
keyringを入れないと毎回パスワードを聞かれてしまう。

# pacman -S owncloud-client
# pacman -S gnome-keyring

Cinnamon(Nemo)のGUIからSMBの共有を見ることができるように

# pacman -S smbclient
# pacman -S gvfs-smb

その他ユーティリティ。

# pacman -S gnome-system-monitor
# pacman -S acpid
# pacman -S cpupower
# pacman -S lm_sensors
# pacman -S xfce4-goodies
(xfce4を使うのではないが、いろんなユーティリティが入って便利)

その他Linuxデスクトップとして使用するために必要であろう設定

ネットワーク設定

インストール時に作成した仮の設定を止め、CinnamonのGUIで設定できるようにする。
np1s0の部分は環境によって変わる。

# systemctl disable dhcpcd@enp1s0.service
# systemctl enable NetworkManager

ここでは、最終的にサーバにするので固定ローカルIPを設定した。

AURを使えるように

Arch Linuxでよく使われる非公式レポジトリ。

/etc/pacman.confに追記してコマンドを実行。

[archlinuxfr]
SigLevel = Never
Server = http://repo.archlinux.fr/$arch
# pacman --sync --refresh yaourt

swapfileを作成し、休止状態になれるように

# fallocate -l 4G /swapfile
# chmod 600 /swapfile 
# mkswap /swapfile

/etc/fstabにも設定する必要があるが、ここでは自動で行われていた。

ここでスワップ領域を作成したのは、あくまで休止状態になれるようにするのが目的であって、物理メモリは潤沢に搭載していてスワップの必要が無い環境なので、通常のスワップが起こらないようにする。

/etc/sysctl.d/99-sysctl.confを作成して、以下を記入。

vm.swappiness=0

swapfileを使って休止状態になるために必要なoffset値を確認する。

# filefrag -v /swapfile 
Filesystem type is: ef53
File size of /swapfile is 4294967296 (1048576 blocks of 4096 bytes)
 ext:     logical_offset:        physical_offset: length:   expected: flags:
   0:        0..       0:     348160..    348160:      1:            
   1:        1..   30719:     348161..    378879:  30719:             unwritten

この場合、offsetは348160になる。

/boot/loader/entries/arch.confのoptionsに以下を追記。

resume=/dev/disk/by-uuid/[blkidなどで確認した/パーティションのUUID] resume_offset=[さきほど確認したoffset]

/etc/mkinitcpio.confを編集。
HOOKS行、blockおよびlvm2のあと、filesystemsの前にresumeを追加。

# mkinitcpio -p linux

これで休止状態になれるようになった。

SSDに最適化し、Trimが行われるように

/etc/fstabを編集。

relatimeをnoatimeにしdiscardを追加。

# systemctl enable fstrim

ここまで、swapfileを除く使用量は5GB程度。
速度を気にしなければUSBメモリとかでも運用できそう。

続く

自宅のホームサーバ(NAS)を更新する(2) 本体の準備

自宅のNASを更新するにあたって、今回はパソコンを利用してNASを構成することに決めた。

希望

  • ある程度の省電力。電気代で月500円(1日17円)を目標にすると、消費電力は40w程度におさまってほしい
  • ある程度の処理速度
  • ある程度の省スペース
  • 物理的に独立した2台のHDD。(2台目はバックアップ用。RAIDを組まずにファイルコピーなどを用いる。)現状は2TBなので、同程度ほしい。片方は外付けでもいいが、できれば両方内蔵したい。
  • 欲を言えば、システム用にSSD。速さの都合もあるが、障害発生時にシステムとデータが別々になっている方が対応しやすい気がする。
  • 3~5年程度使うつもりで、必要なところには新品を使うが、それ以外は手持ちをできる限り流用し、安く仕上げる

というわけで、以前作成したがあまり活躍の場を設定できていないAM1I-A+Athlon 5350+ISK-110 VESAをベースにする。
CPUのTDPが25w、HDDは最大10w程度と見積もり、最大で60w程度、実際にはほとんどアイドルだからもっと低いだろうと考えると、省電力はOK。
処理速度は、一般的なNAS専用機よりはるかに高いが、専用機より重いOSをほ積ませたことによる差し引きがどうでるか。
省スペースについては、ISK-110 VESAを使う限りは一般的なNAS専用機とほぼ同等サイズ。

脳内会議

  • AM1I-AはSATAが2ポートのため、SSD+HDD+HDDという構成にできない。(PCIeのSATAカードを追加、という選択肢は考えない)
  • ISK-110 VESAには3.5インチのストレージが搭載できない。2.5インチのHDDで2TBのものは少なく、高価で、そして通常より厚くこのケースに搭載不可なものもある。
  • ISK-110 VESAには2.5インチ×2までしか搭載できず、内蔵ストレージ3台の構成ができない。
  • それならばケースを手持ちのSG05に変更…したいが、この機械は絶賛使用中。
  • 新しいケースを買うならECB1010がいいなぁ。フルサイズの光学ドライブが搭載可能なので、その位置に3.5インチHDDを搭載すれば、ストレージを希望の構成にできる。ただし、そういえばマザーボードのSATAポートが足りない。あと、部屋に本体を置く場所がない。

結論

最も安くあがることから、ケースを新調せず、SSD+2.5インチHDD(1TB)+USBHDDとする。
内蔵HDDの容量が気になるが、現状ではNASの容量は600GB程度しか使っていないので、大丈夫だということになる。
とりあえず運用してみて、不足なら構成を変更すればよい。

組み立てはストレージの組み替えだけなのであっさり終了。

今回買ったもの

自宅のホームサーバ(NAS)を更新する(1) 専用機とホームサーバの比較

経緯

現在使用しているNAS専用機HDL-A2.0が不調になってきた。
ときどき勝手に電源が落ちていて、電源ケーブルを挿し直したりなどしているとそのうち直る。
だましだまし使いつつ、新しい機械に変更するきっかけを探していた。
そこに、古い液晶テレビKDL-22EX300にDLNAでネットワーク上の動画を再生する機能があったことに気づき、それを使いたいという家族からの要請があったが、なぜかNAS内のファイルが表示されないという問題が発生。(別のDLNAサーバに同じファイルを配置した場合は表示され、選択可能で、トランスコードなしで再生できる。)
この問題への対応を考えるという選択肢もあったが、ここではNASを交換するふんぎりがついた、ととらえることにした。

NASに求めるもの

必須

  • SMB対応。クラウドで管理しないファイル(使用頻度の低いもの、重要な個人情報、容量が大きいもの)のバックアップと、家庭内での共有
  • DLNA対応。家庭内における通常動画の共有やストリーミング
  • バックアップ機能。RAIDという方法もあるが、RAIDコントローラーが壊れた場合の復旧が心配なので、物理的にも論理的にも独立した別のディスクに定期バックアップしたい

あった方がいい

  • DTCP-IP対応。デジタル放送を録画したものの家庭内配信(デジタル放送のコピーガードを外す方法は検討に含めない)
  • 何らかの方法で、NAS内のファイルをインターネット経由で家の外から参照できる機能

NAS専用機とホームサーバの比較

この記事では、パソコンとして利用可能な機械をNASとして利用することを「ホームサーバ」と呼ぶことにする。

これまで、Mac OS X機 → CRNS35NAS → E35M1-I DELUXE+Cent OS 6 → HDL-A2.0と使ってきた感想と、最近の機械を軽く調べた感じをまとめてみる。

専用機 ホームサーバ
SMB 普通は対応。簡単な設定でそこそこいい感じになる機械が多い。 sambaなどをインストールする。自分で細かく設定できる、する必要がある。
DLNA 対応する機種が多い。簡単な設定でそこそこいい感じになる機械が多い。トランスコードが行えるか、およびその形式は機種による。速度も機種によるが、たいてい遅い。 MediaTombやMiniDLNA、PS3Mediaserverなどをインストールする。ソフトによるがたいていは自分で細かく設定できる、する必要がある。トランスコードが行えるか、およびその形式はソフトによる。速度はスペックによるがたいてい速い。
バックアップ 対応する機種が多いが、あまり好きなように設定できない印象。 いろんな方法あり。自分で細かく設定できる、する必要がある。
DTCP-IP 高級な機種は対応 対応できる見込みなし
ネット経由で参照 対応する機種もあるが、メーカーが提供するdDNSを使う前提だったりなど、あまり好きな内容じゃない印象 いろんな方法あり。自前サーバをネットに公開することになるので、セキュリティに気を遣う必要がある。
消費電力 最大30w程度 構成による

大きな差は、DTCP-IPの対応になる。
HDL-A2.0にはこの機能があったが、自分の場合はあまり使わなかった。

NAS専用機を選ぶ場合、候補はTS-231+を考えている。

ここで、これまでの経緯を見ると、ホームサーバとNAS専用機を交互に使っており、この順番だと次はホームサーバとなる。
こういう安直な理由により、次はホームサーバに決定。

AM1I-AとAthlon 5350で小型機を作る

構成

【MB】AM1I-A

【APU】Athlon 5350

【クーラー】MeOrb II (グリスは付属品ではなくノーブランドのシルバーグリスを使用)

【Mem】ノーブランドDDR3-1333 2GB×2(その辺に転がってた)

【SSD】120GB(その辺に転がってた)

【ケース】ISK-110 VESA

【電源】ISK-110 VESA付属ACアダプタ(90W)

スペックはともかく、とにかく小さくて静音な機械を安く作りたかった。

組み立て

ケースはおそらくMini-ITX用としては最小クラスのもので、マザーボードがギリギリ入る大きさ。
マザーボードを入れる際にはいったんネジを2本抜いてフロントパネルを取り外した。

CPUクーラーの高さがケースと干渉しないか気になったので背の低いクーラーを取り付けたが、おそらくリテールクーラーでも入ると思われる(未確認)。

くみ上げてみるとびっくりするほど小さい。
まぁNUCよりは大きいんだけど。

起動

あっさりと起動してUEFI BIOSの画面を拝むことができた。
CPUファンの制御をサイレントに設定すると800rpm程度になり、アイドル時BIOS読みで23℃。

OSについては、勉強も兼ねてデスクトップLinuxとして運用する。
勉強ということではArch Linuxが最適だと考えているが、今の自分の実力では3ヶ月以上安定運用できたことがない。
今回はCent OS 7を選択し、とりあえずGNOMEのGUI画面を見るところまでいけた。

車内に放置できる季節になったら、車内で使ってみたいと考えている。

今回買ったもの




 

Windows10メジャーアップデートで起動不能に

Windows10初のメジャーアップデートが行われたので、さっそく実行した。

手持ちのWindows10機4台のうち、2台はスムーズに成功、1台(タブレット)は容量不足でアップデート開始不能だったため後回しに。問題はメインとして使っていた1台で、アップデートを開始してしばらく目を離していたところ、ブルースクリーンになっていた。

The boot configuration data for your PC is missing or contains errors.
File :\EFI\Microsoft\Boot\BCD
Error code: 0xc000000f

とのこと。

様子をよく見たところ、ブートマネージャー(ブート領域)が壊れたらしい。原因として思い当たるのは、UEFI起動でWindows7とデュアルブートにしていたこと。別々のESPから起動していると思っていたが、どうやらこれまでWindows7側のESPだけでデュアルブートしていたようだ。Windows10のアップデータがこのESPに手を加えた結果、おかしなことになったのだろう。

ここから先がじゃっかん難航した。Windows10のDVDからスタートアップ修復を試したが、失敗。仕方がないので、手動でWindows Boot Managerを設定することに。

参考サイトの通りに作業した結果、無事起動できるようになった。

 

KEM-70BにWindows10をクリーンインストール

Windows10へのアップデートを予約していた機械が、初日である今日でアップデート可能にならなかったので、Windows8.1 with Bingプリインストールの激安タブレットにWindows10をクリーンインストールするという暴挙に出る。

どっちみちリカバリ領域を消すための再インストールはしたかったし、うまくいかなければリカバリUSBを使えばいいだろう、という楽観思考でいくことにする。

Windows10のインストールUSBを作成し、BIOSからブートデバイスに指定すると、あっさりとインストーラが起動。

最初にプロダクトキーをきかれたが、Windows8系プリインストール機はマザーボードに焼き込まれたプロダクトキーで認証できるはずなので、ここはスキップを選択。

えいやっと全パーティションを削除して、クリーンインストールを開始。

充電がUSBポートからしか行えない機種なのでインストール完了までバッテリーがもつか心配がったが、大丈夫だった。

再起動後の最初の画面はかなり待たされる。

その後、再度プロダクトキーの画面がでるが、ここもスキップし、最初の設定を済ませる。

これであっさりとWindows10が起動し、無線LANにも接続できた。

できたの…だが…

最大の問題として、けっきょく認証は通らなかった。

また、すぐに気付く大きな問題として、タッチパネルが反応しないこと、バッテリー残量が表示されないこと、デハイスマネージャでドライバなしがいっぱいでること、そしてメーカーサイトにはドライバーのダウンロードがないこと…

けっきょく、リカバリUSBを使って8.1に戻すことにした。

今日はここでバッテリー切れ。

後日、上書きインストールにて10へのアップデートを挑戦する予定。